チェンバロ奏者 八百板正己 のホームページ

チェンバロ日誌(2005年10月)

チェンバロ日誌
10月7日(金)
 見附チェンバロスタジオのインテリアがまた一つ増えました。マンドリンです。 チェンバロ教室の生徒さんが勤務する学校でマンドリン部がなくなり、 備品のマンドリンが処分されることになったそうで、 捨てられるくらいならと一つ譲ってもらったのです。 ネックの部分に紐をかけて早速壁につるしました。
 スタジオの中は今ラベンダーの香りでいっぱいです。 先日の発表会に教室の生徒さんがドライフラワーのアレンジメントを飾ってくれたのですが、 終わってから私がスタジオに飾るために頂戴して、 そこにラベンダーがたくさん使われているのです。 ここ2週間は睡眠時間を削っても練習も雑用もやることが多すぎてなかなかはかどらないですが、 ラベンダーのおかげで常に気持ちはリラックスです。
10月9日(日)
 フランドル様式2段鍵盤チェンバロ(私の2台目の楽器)が120時間ぶりにスタジオに帰ってきました。 4日の夜に翌日の新潟教室のために車に積んで以来、 7日がぽるとカーブドッチ、今日が柏崎と一日おきに楽器を持ち出さなくてはならなかったのですが、 積むのも下ろすのもそれぞれ30分かかるのでずっと積みっぱなしだったのです。 気候のよい時期だからできたことではありますが、 夏でも冬でも楽器が傷むのでそんなことはできません。 スタジオには2段鍵盤チェンバロはもう1台ありますから、 練習に不自由はしませんでした。
 今月はもう一度、21日の朝から27日の夕方まで、 一連の「バッハとイタリア音楽」の演奏会のために積みっぱなしになります。
10月13日(木)
 来週から始まる「バッハとイタリア音楽」の公演で使う調律法を決めました。 あまりシャープやフラットの多い調は使わないことと、 1曲ですがフレスコバルディも弾くことから、 可能な限り3度の響きが美しくなる八百板オリジナル調律法を工夫しました。 FからHまでナチュラルキーがすべてミーントーン5度、 Cis−GisとDis−Bの2ヶ所が広い5度、 残りが純正5度で、 結果としてF−A、C−E、G−Hの3ヶ所の3度が純正です。 DisとEsの異名同音を何とか両立させるために広い5度の位置を試行錯誤しました(今回はEs優先)。 落ち着いた響きはスコブロネック製ドイツ様式の楽器の音と相俟って、 次第に深まりゆく秋の風情ともマッチすることでしょう。 「あまりシャープやフラットの多い調は使わない」と書きましたが、 例外的に大変な遠隔調にまで転調するゴルトベルク変奏曲第25変奏は、 悶えるような半音階が特別効果的に響きます。 もっとも左手はバフ・ストップを使うので(おっと、手の内を見せてしまった!)、 直接響きの汚い3度が気になることはありません。
 わけの分からない話ばかりですみません。 演奏会を楽しむのにこのようなことは全然知らなくてよいことで、 実際演奏会の場では調律法の話はしないつもりです。
 世の中にはプロの演奏家やコンサート・レンタル業者でも、 電子チューナーを使わないと調律できない人が少なくないようですが、 演奏会ごとのこういった楽しみは耳調律ならではです。
10月28日(土)
 6日間で5公演(新潟、横浜×3、水戸)をこなして昨夜帰ってきました。 同じ内容や似た内容でも、 会場が変わりお客様の雰囲気も変わると、 どの曲が一番喜んでもらえたかがだいぶ違うんですね。 しーんと静まり返って残響豊かな場所で真価を発揮する曲、 くつろいだ雰囲気のほうが真価を発揮する曲、というように、 いろいろな曲を選んでおいてよかったと思いました。
 明日はまた別の内容の演奏会です。 それなのに用事でこれから新潟に行かなければならず練習時間が欲しい!! ですので「過去の演奏」「今後の演奏予定」の更新は少しお待ちください。


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