チェンバロ奏者 八百板正己 のホームページ

チェンバロ日誌(2006年11月)

チェンバロ日誌
11月16日(木)
 怒涛のコンサート&演奏付き公開講座&声楽個人指導が終わりました。 (終わったのは日曜ですが、その間放置していた細かい仕事がやっと片付いて、 日誌を書く時間がやっとできました。) 事情でコンサート前に10日ほど満足に準備ができない期間があって、 コンサートの数日前からいつもの半分しか睡眠時間が取れない状態が一週間続きましたが、 気合で乗り切って、おかげさまでお客様に喜んでいただける公演となりました。
 気がつけばスタジオのまわりの家の庭木は紅葉の真っ盛りです。 冬型の気圧配置でずっと雨ですが、 雨にぬれた紅葉も風情がありますね。
11月18日(土)
 今これを書きながらCDを聴いています。 イタリア人チェンバロ奏者が弾くヘンデルの組曲です。 ふとしたことからメール交換をするようになったイタリア在住のチェンバロ愛好家の日本人女性から、 ぜひ聴いてほしいからとプレゼントされたものです。 「オッタヴィオ・ダントーネ」というその奏者の名前は私は知らなかったのですが、 特に繰り返しのときの即興演奏がファンタジーにあふれていて、 演奏に引き込まれて日誌を書く手が止まってしまいます。 これも出会いですね。 世の中にはとても把握しきれないほどの多数のチェンバロ奏者が星の数ほどのCDを出していますから、 情報が溢れる現代だからなおさら、すてきな演奏との出会いは運任せになってしまっています。
11月27日(月)
 横浜から水戸をまわって演奏してきました。 今回もすてきな出会いがたくさんありました。 行く先々で私のチェンバロを待っていてくださる方がいて幸せです。
 それにしても軽ワゴン車にチェンバロを積んで高速道路を走り続けるのは結構疲れます。 4日間で3回給油しましたし、 4ナンバーの軽ワゴン車ですから高速運転中はうるさくて耳が疲れてしまいます。 上り坂では制限速度を出すのがやっとですが、 水戸からの帰りの磐越道では片側一車線の対面通行のところが多くて後ろのトラックがイライラしていました。 目をつぶるとまだ車に揺られている感覚です。
11月28日(火)
 先日の水戸の演奏会というのは知人宅でのホームコンサートです。 ご自宅の隣の「文化住宅(高度成長期に大量に生まれた粗製濫造の平屋住宅のこと)」を3棟買い取って、 ご主人の瓦職人としての腕も生かしてすてきな和風空間に作り変えたところが会場です。 今回は普通のコンサートではなく、 6月に見附で4回シリーズでおこなった「インヴェンション・シンフォニア演奏解釈講習会」のダイジェスト版をメインにというご希望でした。 集まってくださったのは必ずしもクラシック音楽に深く親しんでいる方ばかりではありませんでしたが、 なぜか千葉県から来てくださった方が半分以上というその日のお客様は何事に対しても意識の高い方々のようで、 「バロック音楽と古代ギリシャのピタゴラス学派や修辞学とのかかわり」というような話にも 「これは自分の専門の○○にも通じる普遍性があってとてもおもしろかった」などと喜んでくださいました。 また「この話のあとで演奏を聴いたからこそいつも以上に音楽の深さを感じた」とも言ってくださいました。 講習会の内容は本来ピアノ教育に携わる人を主に念頭に置いて準備したものでしたが、 これからは私自身がそのように対象を限定してしまうことなく、 コンサートなどでも機会を捉えては音楽の背景にある深い歴史的文化的背景をお話ししていきたいと思います。


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