チェンバロ奏者 八百板正己 のホームページ

チェンバロ日誌(2011年1月)

チェンバロ日誌
1月7日(金)
 おっと、またまた一ヶ月空いてしまった。でも今回は理由があります。
 「過去の演奏」のページをご覧いただくと分かりますが、 11月18日から12月19日までの1ヶ月に6回のコンサートがありました。 この間、家事も育児も全部家内にまかせっきりで準備に専念しましたが、 一番大変だったのが最後です。 演奏会としては12月18日と19日の2日連続ですが、 実は翌20日には指揮法の講習会を受講したため、 3日連続でほとんど別の内容のものをこなしたわけです。 私が家事も育児も押し付けたために家内は全然ピアノを練習する時間が無くなって、 我慢も限界に近づいてしまいましたから、 「20日が終わったらお正月まで家事も育児も可能な限り引き受けよう」と約束していました。
 ところがです、1ヶ月余り連日のように午前4時帰宅という無茶を続けたのが祟って、 20日が終わった途端に重症の風邪をひいてしまい、 お正月まで家事も育児も全部家内にまかせっきりで寝ていました。
 1月2日は旧栃尾市無形文化財の「葎谷神楽(むぐらだにかぐら)」の初舞です。 葎谷集落の家々の座敷に上がっての悪魔祓いの奉納で、 例年私は神楽保存会の一員として三味線に専念すればよかったのですが、 今年は何と獅子頭を被って舞う役まで分担することに! その練習と本番とでまたまた風邪が長引いてしまいました。 でも少しだけでしたが獅子頭を被った間だけ神様になれたのは良かったですね。 今年もきっと素晴らしいことがたくさんあるでしょう。
 今日は新潟大学にチェンバロを運び込んで「通奏低音の楽しみ」と題して授業をしてきました。 その準備もおとといから始めて今日の明け方4時にやっと間に合った状態ですから、 日誌どころではなかったというわけでした。
 さあこれからは溜まった雑用を片付けて、と言いたいところですが、 2月6日には群馬県桐生市での弦楽アンサンブルで通奏低音をたくさん弾きますから、 やっぱりそちらが優先ですね。 いつになったら家内にピアノを練習させてあげられるのでしょうか。
1月18日(火)
 あさっては長岡市内の画廊での連続企画 「チェンバロ演奏とお話の会 第23回」です。 バッハの平均律クラヴィーア曲集第1巻の全曲演奏を目指して、 残すところあと2回となりました。 ところが明日は午前中から新潟市内にチェンバロを運び込んでのチェンバロ教室が夜まであります。 ということで今日が練習の最後の砦です。 もう夜の8時ですが、 ひととおり練習が終わったのでこれからプログラムの原稿を作って印刷です。 「そういうことはもっと早めに終わらせておけば?」とよく言われますが、 今日はそのへんの弁解を少々。
 今までの私は音楽家になる前の生活の影響だと思いますが、 とにかく義務感で自分を追い込んで作業するタイプでした。 「これは何日までに終わらせないと練習に支障をきたして大変なことになる」 「これは何日までに発送しないとチケット売上げに影響して大変なことになる」 「これは何日までに返事をしないと先方に悪い印象を持たれて今後の受注に大変な悪影響を及ぼす」 といった具合です。 おかげで確かに自分で定めたとおりに作業は片付いていましたが、 何が何でも間に合わせるために徹夜して体を壊したりもしていましたし、 第一そういう義務感で取り組んだ作業というのは出来上がりが良くないんですよね。 特に演奏会の選曲とかチラシとかダイレクトメールの挨拶文とかは違いが顕著でした。 人が心を動かされるかどうかが大切なのですから、 これらも芸術と考えられるでしょう。 非常に前向きな気持ちで準備できた演奏会は、 もちろん自分の演奏も高い次元にまでたどり着きましたが、 お客様の入りも多かったのです。
 そういう実例を10年以上積み重ねた結果、 私は「よほどの緊急事態でない限り、やる気がおきるまで作業には手を付けない」と決めました。 ですから、作業の期限が迫ってくると 「どうしよう!このままでは間に合わない!」と焦るのではなく、 ゆっくりお茶でも入れて「どう工夫したら楽しい気持ちで取り組めるかな?」 と考えをめぐらします。 ゆっくりと考えをめぐらす気持ちになれない日は、それすらも先送りします。 まあこんな調子でやっていれば、 ほとんどの作業が期限ぎりぎりになるのは当然ですね。


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