チェンバロ奏者 八百板正己 のホームページ

八百板正己のCembaloニュースレター 第4号(2015年8月10日発行)

印刷して郵便でお届けを始めたニュースレターの内容をここに転載します。
ニュースレターの郵送をご希望の方は、どうぞご遠慮なくお申し付け下さい。


チェンバロQ&A

Q:チェンバロ演奏家の方々はオルガンも演奏されるようですが、 同じ鍵盤楽器だからなのでしょうか? 音色や音質がずいぶん違うように思うのですが。(新潟市 H様)

A:

鋭いご質問です!

チェンバロが活躍していた主にバロック時代は、 生きるのに筆舌に尽くしがたい困難を伴う大変な時代でしたから、 人々の心を救う宗教は非常に重んじられていました。 それに伴って、教会で演奏されるオルガンは楽器の中でも特別な役割を与えられていましたし、 そのオルガンを弾く人もまた特別に名誉ある高い地位にありました。

ですから、当時は「チェンバロしか弾かせてもらえない凡庸な鍵盤楽器奏者」対「オルガンも任される優秀な鍵盤楽器奏者」 といった位置付けだったようです。 チェンバロの詩人とも呼ばれるあのクープランでさえ、 正式な肩書きはオルガン奏者でした。 鍵盤楽器を弾くからには誰もがオルガン奏者を目指したのです。

私もチェンバロ演奏家として駆け出しの頃には壮大なパイプオルガンを弾かせてもらう機会などありませんでした。 ですが、意識してオルガンを弾く機会を作り、 オルガン音楽の講習会に通い、 オルガン曲を基礎から丁寧に練習し続けることによって、 明らかに自分のチェンバロ演奏は豊かになってきました。

たしかにチェンバロとオルガンでは違うことだらけです。 ですが、オルガンを日常的に弾いていた大作曲家が書いたチェンバロ曲を弾くからには、同じように自分もオルガン演奏の心得を持つことが大きな強みになるのです。

特に、バッハの教育用の作品(インヴェンション、シンフォニア、平均律クラヴィーア曲集)などでは、 チェンバロという楽器の制約を大きく無視して、 オルガンで弾いたほうがいいとか、 もっと大規模な合唱やオーケストラをイメージしているといった曲も多いです。 チェンバロという一つの楽器に囚われた狭い視野を開放し、 音楽の本質へと目を向けるために、 チェンバロ奏者は意識的にオルガンを学ぶべきだと思います。

※ 質問をお寄せ下さい。 このコーナーに採用させていただきましたら、お礼にちょっとかわいい音符雑貨をひとつプレゼントいたします。


最近のFacebook投稿から

昨年の夏に「フェイスブック」なるものを始めまして、 私自身の音楽にかかわることを気ままに投稿しております。 私の投稿をリアルタイムで直接受け取ってくださるいわゆる「フェイスブック友達」は現在900人を超えていますが、 まだ始めていらっしゃらない方のためにニュースレターの紙面を使ってご覧いただきましょう。

なお、お客様の中で既にフェイスブックを使っていらっしゃる方、ぜひ「友達リクエスト」を下さい。

6月25日(木)

新潟バッハ管弦楽団&合唱団の旗揚げ公演で使うオルガンの練習に来ています!

オルガンは私を含め3人で分担して弾くのですが、今日は通奏低音初経験の妻に徹底指導です。 それにしても、残響6秒の感動的な響き! 本番が楽しみです。−場所: 朝日酒造株式会社

7月3日(金)

今日は上越市内の病院で演奏してきました。

緩和ケア病床の患者さんが対象の小ぢんまりとしたコンサート。 人生に残された貴重な時間を私のチェンバロのために頂戴するのですから、責任は重大です。 皆さんとても真剣にチェンバロの響きに聴き入ってくださいました。 私のチェンバロの蓋の裏に書かれたラテン語「音楽は 喜びの友 悲しみの薬」の説明も交えて演奏しましたが、 今日はこの言葉の重みを改めて考え直すきっかけをいただきました。 −場所: 上越地域医療センター病院

7月10日(金)

娘が通う小学校の校庭でカラスの羽を拾いました。今日は特大3本、大収穫!!

チェンバロが弦をはじく爪になります。 羽の軸を薄く削って作るのです。 私がこの楽器を作ってもらった時には、 今世界中にある殆どのチェンバロと同様にプラスチック製の爪が付いていました。 それをある時一念発起して180本全部鳥の羽に交換して以来、 爪が弱って折れそうになるたびに何百本と自分で交換しています。

本当は私の一番の好みは白鳥の羽なのですが、 頼りにしていたメーカーからの輸入が途絶えてしまっています。 代わりに今でも安定して手に入る七面鳥を使ったりもしていますが、 空を飛ばない鳥の羽は見かけは太くて丈夫そうでも寿命が短いです。 なので、冬の間は白鳥飛来地をうろうろしたり、 白鳥のいない季節にはこうしてカラスの羽をさがしてうろうろしています。 −場所: 新潟県 見附市

7月16日(木)

はるばるドイツから船便で届きました。 バッハのカンタータ全集 in full score!!!

バッハの200曲を超えるカンタータの他、モテット、コラールなどの総譜です。全19冊、およそ1万ページ! 新潟バッハ管弦楽団&合唱団の皆さんにまんべんなく出演いただくには、 かなり変わった編成の曲を探してくる必要もあります。 この楽譜さえあれば、気になった曲はどんなにマイナーな曲でも即演奏可能です。 −場所: 新潟県 見附市

7月24日(金)

ご来場プレゼント200個のラッピングが終わりました!

あさっての新潟バッハ管弦楽団&合唱団旗揚げ公演にお越しくださるお客様のために、 ささやかなプレゼントです。 音符模様の鉛筆なのですが、 ちょっと小さくて使いにくいかな? と思ったけれど、かわいいので買ってしまいました。 −場所: 新潟県 見附市


ニュース

新潟バッハ管弦楽団&合唱団 旗揚げ公演のご報告

それまで互いに見ず知らずだった人が80人も集まり、 練習会場も公演会場も確保していない状況からスタートし、 結成から半年という短期間で2時間を超える本格的な公演が成功してしまったことに、 他ならぬ私が一番驚いています。 新潟県のバッハ好きがもつ底力は相当のものです!

終演後にお客様から頂いた感想を一部ご紹介いたします (個人が特定されないよう、若干表現を変えたところがあります)。 なお、ここにはご紹介しませんでしたが、 いろいろ厳しいご指摘も頂戴いたしました。 それらの責任はすべて音楽監督としての私に帰するものですので、 真摯に受け止めて今後の発展に生かしてゆくことをお約束いたします。

「思っていた以上にきれいでした。楽器のすぐそばでヴァイオリン、チェロ、ティンパニ、オルガンの音色が素晴らしかったです。新潟にこんな素晴らしい方々がいらっしゃるのを知ってびっくりでした。これからの活躍を楽しみにしております。皆様がんばって下さい。」(新潟市 H様)

「本日はすてきなコンサートを聴かせていただきありがとうございました。八百板様のこだわりがすごく伝わってきたこと、団員の皆様がバッハを好きだということ、その他いろいろなことが伝わってきてすばらしい演奏会でした。ありがとうございました。」(新潟市 Y様)

「旗揚げ公演おめでとうございます。出演者各自からバッハを演奏する喜びがヒシヒシ伝わって来るのが印象的でした。とっても満足そうに見えました。次は新潟で演ってくれると嬉しいです。」(新潟市 M様)

「バッハを愛する皆様の演奏会でした。マタイまで楽しみにこれからも演奏会に伺います。頑張って下さい。バッハの曲は素晴らしい!! ミサ曲(最後の)良かったです!! 私も参加出来るようにviolin頑張って練習します。」(長岡市 K様)

「最後の合唱曲、音の波が次々と来て壮大な広がりを感じさせてくれました。ホール全体が皆さんの音で満ちあふれていました。」(新潟市 Y様)

「神の存在を感じる、天上から降ってくるような音楽に圧倒されました。すばらしいコンサートでした。これからも聞きつづけてゆきたいと思います。」(山形県 S様)

「バッハの楽曲だけをこんなに聴くことはめったにないことです。しかも、プロだけでなく演奏されているのには感動します。」(長岡市 Y様)

新潟バッハ管弦楽団&合唱団 旗揚げ公演から1ヶ月半でもう次の公演

たしかに公演の間隔が狭すぎではありますが、 旗揚げ公演に出演できなかった団員にはできるだけ早く次の機会を作りたかったですし、 意欲と能力が有り余っている団員の要望に応えて、 そして今年中に新潟市でも私たちの演奏をお聴きいただきたいとの思いから企画いたしました。

どうにか確保できた今回の会場は定員が100席と限られています。お早めに八百板までご予約ください。


ご質問、ご感想、ご意見などは下記までお寄せください。
E-mail : yaoita@tochio.net
親切、迅速にお返事いたします。

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