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チェンバロ名曲探訪 vol.9
イギリス鍵盤音楽の黄金時代


紹介

 バッハやヘンデルなどが活躍するより百年も昔。エリザベスT世が治めるイギリスでは、 他のヨーロッパ諸国に先駆けてすばらしいチェンバロ音楽が開花しました。 このたびは古い音楽にふさわしい「ヴァージナル」という種類のチェンバロを用い、 演奏されることの少ないこれらの名曲をじっくりとお聴きいただける貴重な機会です。

聴き所:
 全曲ヴァージナルという珍しい内容です。 音量が小さいために大きなホールでの演奏に向かないことと、 一般に馴染みのあるバッハやヘンデルといった後期の作曲家の時代には既に使われなくなっていたという理由からか、 ヴァージナルは首都圏でも滅多に演奏会で使用されない楽器です。 その珍しい楽器をこよなく愛する私ですので、 当時は王侯貴族も演奏をたしなんだというこの楽器の魅力を一人でも多くの方にご紹介すべく、 今までにも何度か大型の2段鍵盤チェンバロと一緒にヴァージナルを並べて素朴な音をお聴きいただいてきました。
 しかしその独特な音色に皆様の耳がようやく馴染んだころにはもう2段鍵盤のチェンバロに移らなければならないことがいつも残念でなりませんでした。 そこでこのたびは思い切って全曲ヴァージナルだけで演奏することによって、 今までのプログラム構成ではなかなかお聴きいただけなかった真の傑作をたっぷりとお聴きいただけます。


使用楽器:久保田彰1980年製作フランドル様式ヴァージナル

プログラム

《はじめに》
ギボンズ(Orland Gibbons 1583−1625):前奏曲(MB 2)

《小さい舞曲》
作者不詳:アルメイン(Fitzwilliam Virginal Book No.14)
ファーナビー(Giles Farnaby 1563−1640):古いスパニョレッタ(MB 29)
作者不詳:コラント「リッチ夫人」(Fitzwilliam Virginal Book No.265)
バード(William Byrd 1543−1628):ヴォルタ(MB 91)

《大きい舞曲》
エリザベス女王の半音階的パヴァーヌとガリアルド(MB 87)

《変奏曲》
バード(William Byrd 1543−1628):セリンガーの輪舞(MB 84)
同:ヒュー・アシュトンのグラウンド(MB 20)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 休憩 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

《舞曲+変奏曲》
バード(William Byrd 1543−1628):パッサメッツォによるパヴァーヌとガリアルド(MB 2)

《ファンタジア》
ギボンズ(Orland Gibbons 1583−1625):ファンタジア(MB 8)
ダウランド(John Dowland 1563−1626):別れ
バード(William Byrd 1543−1628):ファンタジア(MB 13)

<アンコール>
(11月21日)
ブル:イギリスのおもちゃ
 
(11月26日、28日)
ブル:イギリスのおもちゃ
ヘンデル:組曲ニ短調よりサラバンド

※ 曲名の後のMBに続く番号は全集Musica Britannicaにおける作曲家ごとの作品番号をあらわす


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